安倍晋三首相は六日放送のNHK番組で、「憲法は国の未来、理想を語るもの。日本をどういう国にするかという骨太の議論が国会で求められている」と語り、「改憲」の議論が進む事への期待を改めて表明しました(「東京新聞」)。
しかし、問題は防衛大臣をPKO日報隠蔽問題の責任により辞任した稲田朋美元防衛相が安倍首相とともにハワイの真珠湾を訪問して戦没者慰霊式典に出席して帰国すると靖国神社に参拝して「神武天皇の偉業に立ち戻り」、「未来志向に立って」参拝したと語っていたことです。
安倍首相に重用された稲田氏は、内閣府特命担当大臣(規制改革担当)、初代国家公務員制度担当大臣、第56代自由民主党政務調査会長などを歴任し、防衛大臣を辞任した後も、改めて自民党総裁特別補佐・筆頭副幹事長に任命されているのです。
その彼女が語った「神武天皇の偉業」に立ち戻るという理念は、安倍首相が賛美している「明治維新」の初期に「古代復帰を夢見る」平田派の国学者たちが主導した「祭政一致」の政策を支えるものでした。
彼らの行ったキリスト教の弾圧や「廃仏毀釈」運動などは強い反発にあい挫折しましたが、安倍首相が重用している稲田氏はそのような理念の信奉者なのです。
昨日は、安倍氏との共著『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』』(ワック株式会社、2013年)などで安倍政権の宣伝相的な役割を果たしている百田氏の問題を振り返りました。今回は主に稲田氏関わる関連記事へのリンク先を記しておきます。
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→安倍首相の年頭所感「日本を、世界の真ん中で輝かせる」と「森友学園」問題
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