昨日、北朝鮮が「水爆実験を行った」と発表したことで、「国際社会」が厳しい対応を検討し始め、日本のマスコミもこの問題を大きく取り上げています。
たしかに、「ラッセル・アインシュタイン宣言」で、世界を破滅させる危険性が指摘されている水爆実験を21世紀に入っても行う政治感覚は、厳しく批判されなければならないでしょう。
リンク→ラッセル・アインシュタイン宣言-日本パグウォッシュ会議
その一方で注目したいのは、核の危険性を指摘している宗教学者の島薗進氏がきむらとも氏の下記のツイートを紹介していることです。
「自衛隊も日本分析センターも、政府の要請でキセノンなど空気中の放射性物質測定開始した」とNHKが報じているが、311直後こんな報道は即座にあったか。「国産」の放射能汚染は安全だから騒ぐ必要ないが、「北朝鮮産」の放射能汚染だから危険と言うわけか。ならば、素晴らしきWスタンダードだ。」
実際、福島第一原子力発電所の大事故による放射能汚染については、最近、EUの調査機関などによりその汚染の実態は日本の政府が発表しているものよりはるかに大きい可能性が指摘され始めているのです。
リンク→欧州:日本の国土の約15%が「徹底的な放射能監視地域」に …
spotlight-media.jp/article/233058112628169725
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さらに以前のブログ記事でも言及したように自民党の中には、昨年、復古的な「歴史観」と「道徳観」を披露して批判された武藤貴也衆議院議員など北朝鮮と同じように「核武装」しようとすることを公言している議員がかなりいます。
「核武装論」関連の記事一覧
武藤貴也議員の核武装論と安倍首相の核認識――「広島原爆の日」の前夜に
武藤貴也議員の発言と『永遠の0(ゼロ)』の歴史認識・「道徳」観
つまり、かつては自分でも核武装論を唱えていたばかりでなく、党内に多くの核武装論者を抱え、さらに「違憲」の疑いが強い危険な「安全保障関連法」を強行採決して、原発だけでなく武器の輸出も積極的に始めようとしている安倍政権には、北朝鮮を非難する資格はないと思われます。
日本が国際的にも信頼される国家となり、世界の平和に貢献するためには、他国の問題点は厳しく非難する一方で、政権に不利な情報は新聞やテレビなどの情報機関に強い圧力をかけることで隠蔽している安倍政権に代わる政権を、一日も早くに樹立することが必要でしょう。
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