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『菜の花の沖』と日本の伝統に基づく「積極的な平和政策」

『菜の花の沖』と日本の伝統に基づく「積極的な平和政策」

〈「道」~ともに道をひらく~〉というテーマで行われた産学共働フォーラムでは、地球システム・倫理学会や京都フォーラムの関係者の皆様にたいへんお世話になりました。

「商人・高田屋嘉兵衛の自然観と倫理観――『菜の花の沖』と現代」という題の一般発表では、『坂の上の雲』における「比較」という方法にも注目しながら、江戸時代の日本とロシアや近代西欧との比較を行いました

その際には多くのご質問を頂きましたが、時間的な都合で十分にはお答えできなかった点についてはいずれ論文などの形で詳しく記すようにしたいと思っていますが、さしあたってここでは発表の際の配布資料を「主な研究」のページに掲載します。

リンク商人・高田屋嘉兵衛の自然観と倫理観――『菜の花の沖』と現代

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残念ながら、今年の9月には「安全保障関連法」が「強行採決」されて、原爆の悲惨さを踏まえたそれまでの日本の「平和政策」から「武器輸出」や原発の推進へと舵が切られました。

しかし、『坂の上の雲』で機関銃や原爆などの近代的な大量殺戮兵器や軍事同盟の危険性を鋭く描いていた司馬氏は、高田屋嘉兵衛を主人公とした長編小説『菜の花の沖』で、江戸時代における「軍縮と教育」こそが日本の誇るべき伝統であると描いていました。

リアリズムと「比較」という方法によって描かれたこの長編小説を深く理解し、広めることは、悲惨な「核戦争」の勃発を防ぐことにもつながると思われます。

リンク→正岡子規の「比較」という方法と『坂の上の雲』

  (2015年11月7日。改訂)

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