高橋誠一郎 公式ホームページ

IAEA報告書による国と東電の批判と政治家の責任

IAEA報告書による国と東電の批判と政治家の責任

ここのところ、「新たな安全保障関連法案」をめぐる国会での議論に注目していたために記述が遅れましたが、国際原子力機関(IAEA)が東京電力福島第1原発事故を総括した最終報告書で、東電や日本政府が大津波に対する実効的な対策を怠っていただけでなく、「国際的な慣行」にも十分従っていなかったことも厳しく批判していたことが先月の24日に判明しました。

Earthquake and Tsunami damage-Dai Ichi Power Plant, Japan

(2011年3月16日撮影:左から4号機、3号機、2号機、1号機、写真は「ウィキペディア」より)

このことを記した「東京新聞」の記事は、福島の事故後に中東のヨルダンでは「原発の建設予定地を地震が少ない場所に変更」したことも伝えていましたが、地震国である日本ではどのような措置が取られているのでしょうか。

*   *

今日の「東京新聞」は日本年金機構から個人情報が流出した問題について、11日の参院内閣委員会で安倍晋三首相と自身の閣僚としての給与返上の意向を問われた菅義偉官房長官が「政府として責任を感じているので、当然検討したい」と答えたことを伝えています。

これは政治家として「当然」のことと思われますが、実効的な対策を怠り、「国際的な慣行」に十分従っていなかったために起きたと国際機関から指摘された福島第一原子力発電所事故の問題は、「年金機構から個人情報が流出」したことよりもはるかに大きいと思えます。

政府・与党の幹部はこの問題については、すでに時間が経ったので「蓋をしたい」と考えているようですが、日本の自然地理的環境を無視して原発を推進し、今も進めている安倍首相をはじめとする政府与党の幹部や官僚には、「給与の返上」では済まない、「重大な責任」があるでしょう。

 

« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です