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人質殺害の報に接して

人質殺害の報に接して

残念ながら、人質となっていた湯川さんが殺害されたことが明らかになりました。

むろんこのような残虐非道な行為は許されるべきではなく、その罪は厳しく問われねばならないでしょう。

ただ、問題だと思えるのは25日のNHK・日曜討論に出演した安倍首相が、このことを踏まえて「この(テロ殺害事件)ように海外で邦人が危害に遭ったとき、自衛隊が救出できるための法整備をしっかりする」との発言をしたことです(「日刊ゲンダイ」デジタル版)。

「武力」があればこのような事態は防げたとするこのような発言には、これまでの戦争の歴史のきちんとした認識の欠如から来る大きな落とし穴があると思われます。

それゆえ、前回アップした「戦争と文学――自己と他者の認識に向けて」の記事の前に、現在の状況と以前の戦争との関わりについての考察を追加した増補版を掲載します。

リンク→戦争と文学 ――自己と他者の認識に向けて

 

追記

記事をアップした後で「東京新聞」の今日の夕刊・第一面に下記の記事が載っていましたので、その一部を転載します。

宗教という単語から古いと感じる人も多いようですが、「核の時代」においては、「殺すなかれ」という思想はきわめて現代的な考えだと思われるからです。

ジャーナリストの後藤さんは戦場における子供の問題など広い視点から活動されており、「安倍政権」が人質の救出に動かない中、何とか救出を試みられていた方なので、解放されることを強く望みます。

*   *

「後藤さん救って、空爆もやめて 命と平和 宗教超え祈り」

イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」とみられるグループに拘束されたフリージャーナリスト後藤健二さん(47)の解放を求め、キリスト教や仏教などの信者が二十七日、内閣官房に要請書を提出し、首相官邸周辺で祈念集会を開いた。イスラム教徒らも賛同し後藤さんの無事を祈る中、参加者は「宗教は違っても、平和への思いと命が大事なことは同じ」と訴えた。

 

 

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