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「原発の危機と地球倫理」を「主な研究」に掲載

「原発の危機と地球倫理」を「主な研究」に掲載

 

5月24日に開催された「地球システム・倫理学会」の研究例会では、「国際社会の信頼を回復するために」と題した村田光平・元駐スイス大使の報告が行われました。                                                            

 研究例会の内容と個人的な感想を「主な研究」のページに記しましたので、ここでは2002年に発行された『原子力と日本病』の内容の一部をまず紹介しておきます(以下、敬称略)。

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 『原子力と日本病』には2002年4月にスイスのバーゼルで行われた核戦争防止のための国際医師団主催のシンポジウム「同時多発テロ後の原子力と民主主義」での発言が収録されています。                         

 そのセッションで議長を務められた村田氏は、

1,「原子力利用は商業的に成り立たない」だけでなく、「原発の輸出などは言語道断」であること。

2,既存の原発に対する国際的な管理の必要性。

3,文明間の対話の必要性。

 以上の3つの重要な課題を指摘し、「我々には二つの選択が残されています。つまり、一つ目は地球の非核化を開始すること、二つ目は破局的な災害により、一つ目の地球の非核化を選ばざるを得なくなることであります」と結んでいました(『原子力と日本病』朝日新聞社、2002年、145~148頁)。

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 残念ながら、「絶対に安全」とされていた福島第一原子力発電所で、チェルノブイリ原発事故と同じレヴェル7の大事故が起き、その事故がまだ完全に収束していないにもかかわらず、日本国内にある危険性には目をつぶって、原発の輸出にむけたトップ・セールスが行われています。 

 研究例会のポスターには、「世界の安全保障問題とみなされるに至った福島事故処理に最大限の対応をしていない現状につき国際社会は批判を強めつつある」との重たい言葉が記されていました。                        

 研究例会での「地球倫理」の確立に向けた真摯で説得力ある報告と、活発な質疑応答の一部を「主な研究」に掲載します。                          

 

 

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