先ほどブログ記事に書いた劇団・藝術座の結成百周年記念イベントの紹介記事で、黒澤映画《生きる》でも用いられている「ゴンドラの唄」に言及しました。
この唄が最初に歌われたのはツルゲーネフの長編小説を劇化した《その前夜》でしたが、祖国独立への理想に燃えるブルガリアからの留学生と若いロシア人たちとの友情、そして女主人公との愛を描いたこの長編小説は、私が遠いブルガリアへの留学を決意するきっかけになった小説でもありました。それゆえ、劇団・藝術座のことを知ることができるこのイベントに今から少し興奮しています。
その「ゴンドラの唄」を映画《生きる》の中で用いている黒澤監督の選曲の妙には感心させられましたが、私自身はこの映画の内容は長編小説『白痴』と深い関連を持っており、できれば映画《白痴》と連続して見るべきだと考えています。
拙著『黒澤明で「白痴」を読み解く』からの引用になりますが、その理由を記した箇所を「映画・演劇評」に掲載しました。
コメントを残す