今年、長崎で開かれた「パグウォッシュ会議」については何回か、このブログでも言及してきましたが、今日の「東京新聞」夕刊は、〈「核兵器廃絶 希求裏切る」 日本パグウォッシュ会議 日印原子力協定を批判〉という見出しで次のような記事を掲載しています。
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核兵器廃絶を目指す科学者らでつくる「日本パグウォッシュ会議」は二十五日までに、核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドと日本が原子力協定の締結で原則合意したことについて「核兵器の廃絶を希求する被爆者や日本国民の期待を大きく裏切るものだ」と批判する声明を発表した。
声明は有志の連名。事実上の核保有国インドと、原発の輸出や技術協力などを可能にする協定を結ぶことは「世界の核軍縮・不拡散の規範に違反する」と指摘した。
その上で、政府が協定を締結するのであれば、インドが核実験をした場合に協定を破棄することを明文化することやインドに包括的核実験禁止条約(CTBT)批准など核軍縮の努力を要求することなどを求めた。
声明はまた、商業上の利益を優先し妥協することは「日本が積み上げてきた核軍縮外交の信頼性を失墜させる」と強い懸念を表明した。
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